J2首位の町田、2位の東京Vから主力MFバスケス・バイロンを獲得! 「恩師である黒田監督の元で自分の目標や夢に向かって頑張りたい」

[写真:©︎J.LEAGUE]

FC町田ゼルビアは6日、東京ヴェルディからMFバスケス・バイロン(23)を完全移籍で獲得したことを発表した。新天地での出場はJリーグの定める第2登録期間である7月21日(金)以降となる。

チリ生まれのバスケス・バイロンは、現在は町田を率いる黒田剛監督が率いる青森山田高校で主力として活躍し、3年時に開催された第97回全国高等学校サッカー選手権大会の優勝に貢献。翌2019年に、当時東北サッカーリーグ1部に所属していたいわきFCへ入団。

2020年2月からは母国チリのウニベルシダ・カトリカへ期限付き移籍。だが、コロナ禍の影響もあって出場機会を得られず、同年10月に復帰。その後、いわきの主力として明治安田生命J3リーグ参戦に貢献した。

2022年に完全移籍した東京Vでは右ウイングやサイドハーフのレギュラーとして加入2シーズンに渡って主力として活躍。今シーズンの明治安田生命J2リーグでは22試合2ゴールの数字を残していた。

また、昨年5月に日本国籍を取得する意向を表明し、今年中にも日本国籍を取得できる見込みで、外国籍枠から外れることになる。

現在、両クラブは勝ち点10差が付いているものの、町田が首位、東京Vが2位と自動昇格、優勝争いを繰り広げている。さらに、同じ東京を本拠地とするローカルライバルの間柄ということもあり、シーズン途中のライバルチームへの移籍は異例と言えるだろう。

とりわけ、両クラブは9日に行われるJ2リーグ第25節でJ2史上初の新国立競技場での『東京クラシック』を控えており、バスケス・バイロンは出場できないものの、より激しい戦いが予想される。

なお、5月に味の素スタジアムで行われた前回対戦では奇しくもバスケス・バイロンが2枚の警告で退場となった影響もあり、アウェイの町田が1-0で勝利していた。

今回、シーズン途中のライバルクラブへの移籍という大きな決断を下した同選手は両クラブの公式サイトを通じて以下のコメントを残している。

◆FC町田ゼルビア

「この度、東京ヴェルディから加入することになりましたバスケス バイロンです。大きな大きな覚悟をもってきました」

「J2優勝とJ1昇格を必ず達成できるよう、1日でも早くチームに馴染んでチームの為に全てを懸けて闘います。そして自分の夢や目標にも一歩でも近づき叶えられるよう、日々努力して頑張ります。応援よろしくお願いします」

◆東京ヴェルディ

「このたび、東京ヴェルディからFC町田ゼルビアに移籍する事になりました」

「この決断は本当に悩みに悩んで、自分でした決断です。ヴェルディの選手としてシーズンを戦ってる最中、J1昇格争いをしてる中で僕がこの夏に移籍する事があるなんて正直全く想像はできませんでした。そしてもちろんヴェルディに携わる方々にとっては、理解し難い、あり得ない決断だと思うのは当然だと思います。批判されるのもわかった上での決断でした」

「今回町田に移籍する事になった、大きな1つの決め手は僕のサッカー人生の中で1番影響を受け、僕を育ててくれた黒田監督の元でやりたいという想いと、恩師の元で自分の目標や夢に向かって頑張りたいという想いです」

「そしてこの時期にオファーを頂けた事も1つの縁やタイミングだと思ってこの決断に至りました」

「東京ヴェルディに携わる皆さんに、今後応援して頂けるかはわからないですが、東京ヴェルディは僕にとって初めてのJリーグクラブでした。初めてピッチに立った時、初めて緑のユニフォームを着た時、初めてサポーターを目の前にした時のあの幸せと感動は絶対忘れません」

「選手としても一人間として僕を育ててくれた東京ヴェルディに携わるみなさんには本当に感謝の気持ちで一杯です。本当にありがとうございました」

「僕はこれからどこに行っても僕がお世話になったいわきFCや東京ヴェルディの存在は必ず僕の心の片隅にいれてやっていきます。みなさんそれぞれの反応や意見はあると思いますが、全てをパワーに変えてこれからも自分らしく頑張っていきます。どうか陰ながらでもいいので応援を宜しくお願いします」

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