63メートルの橋げた落下事故 作業員2人死亡6人重軽傷 「静清バイパス」立体化工事現場(静岡市清水区)

静岡市清水区の「静清バイパス」の工事現場で、約63メートルの橋げたが落下し、作業員ら8人が巻き込まれ2人の死亡が確認されました。「横取り」と言われる作業の際に、事故が起きたとみられています。

(リポート)

「静岡市清水区静清バイパスの上空です、建設途中の橋げたが落下し、下の道路を完全にふさいでいます」

地面に横たわる、全長約63メートルの橋げた。橋脚には、足場の一部とみられるものがぶら下がっています。

警察と消防によりますと、午前3時ごろ、静岡市清水区の国道1号「静清バイパス」の工事現場で橋げたが落下し「作業員がケガをしている」と消防に通報がありました。

この事故で、53歳の男性作業員と51歳の男性作業員の2人の死亡が確認され、6人が重軽傷を負っています。

事故当時、現場には作業員約20人がいて、国交省によりますと、落下した橋げたの長さは約63メートルで重さは140トン、7メートルの高さから落下したということです。

当時、2つの橋脚の間に橋げたを架ける作業をしていて、事故は橋脚の上で橋げたを移動させる「横取り」と呼ばれる作業の際に起きたということです。

現場近くに住む人は…

(現場近くに住む人)

「雷が落ちたのかなと思ったが、そうじゃなかった、(その後に)救急車の音が聞こえた」

一方、別の区間の工事をしていたという工事関係者は…

(別の現場で作業 工事関係者)

「そのまま落ちた感じですよね」「2~3か月前から道路規制をかけて、作業手順を決めて、時間勝負」「通常じゃ考えられない」

静清バイパスでは、2022年から立体化のための橋げたをかける工事が進められていました。警察は業務上過失致死傷の疑いで、安全管理などに問題がなかったか調べています。

現在の現場の状況を、中継で徳増アナウンサーが伝えます。

(徳増ないる アナウンサー)

「はい、静岡市清水区尾羽の事故現場の東側に来ています、朝からこちらは規制線が張られ、国道1号下り線が通行止めとなっていて、画面奥が名古屋方面となります、そして今も橋脚の上では警察が事故の状況を捜査しています、そしてもう1台カメラが出ています、事故現場を南側からとらえている映像です、近くで見ますと橋げたの大きさがよくわかります、この断面は正方形で縦横2.5メートル長さ約60メートル、重さ140トン、この巨大な塊が手前に倒れ込むようにして落下しました、フェンスの一部が変形してしまっていて、衝撃の大きさ、事故のすさまじさを語っています、また、のちほどこちらから詳しくお伝えします」

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