ウクライナにクラスター弾供与か 米が反転攻勢後押し、近く発表

ウクライナ東部ハリコフ郊外の地面に刺さった、空になったクラスター弾の容器=2022年6月(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】米紙ニューヨーク・タイムズは6日、ロシアの侵攻を受けるウクライナ軍の反転攻勢を支援するため、米国が殺傷能力の高いクラスター(集束)弾の供与を近く発表する見通しだと報じた。米政府高官の話として伝えた。

 民間人に犠牲をもたらす恐れがあり米政府内にも反対意見があったが、ロシア軍の塹壕に対する攻撃に有効と判断したとみられる。

 クラスター弾は1発の爆弾から多数の子爆弾をまき散らす。非人道性が問題視され、オスロ条約で開発、製造、貯蔵などが全面禁止されているが、米国とロシア、ウクライナは加盟していない。ロシア軍は昨年2月の侵攻当初から多用し、ウクライナ軍も使用しているとされる。

 ロシア軍が塹壕を掘ってウクライナ軍の反転攻勢に対する守りを固める中、ウクライナが米国に提供を求めていた。米国防総省のクーパー副次官補は6月下旬、クラスター弾について「ロシア軍の塹壕に対して特に有効だ」との見解を示していた。

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