電車内で「財布の中身がない!」 車掌が見事な連携で容疑者確保 小山署が感謝状

感謝状を受け取った山口さん(前列右)と日名さん(前列左)

 栃木県警の小山署は5日、窃盗事件の容疑者逮捕に貢献したとして、JR東日本宇都宮運輸区の車掌山口修平(やまぐちしゅうへい)さん(31)と日名凌成(ひなりょうせい)さん(22)に感謝状を贈呈した。

 5月29日午前11時ごろ、JR野木-間々田駅間で、走行中の電車後方の乗務員室に乗っていた2人は、車内で70代女性が財布の中身がないと叫ぶ声を聞いた。山口さんが女性から事情を聞き、日名さんにドアを開けないよう指示した。

 車両には被害者の女性のほかに男1人がいた。女性の話を基に山口さんが男に声をかけ、停車した間々田駅の駅員に状況を説明し、逮捕に貢献した。同署によると、男は女性が寝ている間に手提げバッグを物色し、現金を抜き取った。

 山口さんは「トラブルは想定して業務に取り組んでいるが、その場の状況に合わせた行動を取ることができた」、日名さんは「普段から職場でのコミュニケーションを大事にしていたので、対処できた」と話した。

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