昨年イルカに海水浴客がかまれるなどの被害が相次いだ福井県福井市内の3海水浴場が7月上旬に海開きを迎える。今のところ被害の通報などはないが、地元観光協会などは注意喚起と予防に努める構え。「子どもたちをはじめ多くの人に海水浴を楽しんでもらえる夏になれば」と期待している。
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昨夏は鷹巣、鮎川、越廼の3海水浴場でイルカの目撃や被害に関する警察への通報が20件、消防への救急搬送要請が10件あった。今年は7月5日現在、海水浴場での目撃情報はないという。鮎川観光協会によると、4月下旬に鮎川漁港で漁師が目撃したが、5月以降は姿を見せていない。
今夏、越廼では看板を設置し引き続き注意を喚起、鷹巣ではイルカが嫌う超音波の発信器を市から借りて設置し、見張り台から監視するなどの対策を取る。鷹巣観光協会の小玉征子会長(78)は「昨年は興味本位でイルカに手を出してかまれるなどの事例があった。もし見かけた場合は近づかず、近くの監視員に知らせるなどしてほしい」と呼びかけている。
市おもてなし観光推進課によると、イルカや新型コロナウイルス、昨年の8月の大雨の影響も相まって昨夏の3海水浴場の入り込み数は計3万9200人で前年比79.3%と落ち込んだが「今年は新型コロナ禍前の水準に戻るのでは」としている。
海開きは越廼が8日。鷹巣と鮎川が10日。
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