エース大迫の1発で勝ち点3! 神戸が敵地で新潟を撃破、2位に浮上【明治安田J1第20節】

7日、明治安田生命J1リーグ第20節のアルビレックス新潟vsヴィッセル神戸がデンカビッグスワンスタジアムで行われ、アウェイの神戸が0-1で勝利した。

13位・新潟は前節ホームでサンフレッチェ広島を2-0と撃破し、6試合ぶりの白星をゲット。今節は今シーズン初の連勝を目指して3位・神戸をホームに迎え撃った。

対する神戸は前節を最後にキャプテンのイニエスタが退団し、新潟との今節がリスタートの一戦に。首位に立つ横浜F・マリノスより1試合消化が少ないなか、勝ち点差は「5」と、ここで新潟を叩いて差を縮めておきたいところだ。

立ち上がりは汰木、武藤の両ウイングが積極的にボールを受けた神戸のぺース。6分には酒井のスルーパスに抜け出した武藤がボックス内まで侵入。後ろから倒されてPKの判定もなかったが、武藤の積極性が先制点をもたらす。

15分、神戸は新潟のビルドアップに対し、武藤と山口が高い位置からプレッシャー。ボックス手前で新潟の星からボールを刈り取ると、武藤からラストパスを受けたエース・大迫がボックス中央で右足を振り抜き、ゴール左隅に流し込んだ。

先手をとった神戸はアクシデントに見舞われる。20分、トゥーレルが足を痛めたのか、飯野と交代。飯野は右サイドバックに入り、酒井がセンターバックにスライドする急造布陣を余儀なくされる。

対する新潟は29分、右サイドの深い位置で細かくパスを繋ぎ、最後はボックス右で星から縦パスを受けた松田が左足を振り抜く。しかし、体勢を崩しながら放ったシュートに力を込められず、神戸のGK前川に難なくキャッチされた。

新潟は時間の経過とともにポゼッションを高め、神戸守備陣の穴を探す展開に持ち込む。速攻でも幾度となくボックス付近まで接近する一方、ラストパスの精度を欠き、遠めから放つシュートもことごとくGK前川の守備範囲へ飛んでいく。

そんな中、43分に決定機。ボックス右の松田が逆サイドからのボールを受けると、すかさず中央へ折り返し、ゴール正面へ走り込んだ谷口がフリーに。しかし、谷口のダイレクトシュートはGK前川による左手一本のスーパーセーブに阻まれた。

なんとかで失点を免れた神戸。左サイドの初瀬と汰木が守備時に中央に絞ってしまい、新潟の2列目右・松田をフリーにしがちに。幾度となく良い形でボールを受けさせてしまった。新潟も神戸の左サイドを狙い目にしている様子が見て取れる。

新潟は神戸の1点リードで迎えた後半も押し込み続け、51分には右CKのサインプレーから、54分には三戸の縦パスから、それぞれ谷口がシュートを放つ。しかし、いずれもゴールには結びつかない。

なかなか押し返せなかった神戸にも久々のビッグチャンスが到来。62分、佐々木の低いクロスをゴール前で武藤がスルーすると、待ち構えた大迫が左足を振り抜く。新潟のGK小島が右手の指先でボールに触れ、惜しくも追加点とはいかなかった。

神戸は大迫が決定機を逃すと、すぐさま劣勢に後戻り。吉田監督は66分に汰木を下げ、力強いドリブル突破が持ち味のジェアン・パトリッキを投入。フレッシュな選手を前線に配置し、追加点を目指す。

一方、放つシュートのほぼ全てを枠に飛ばしている新潟だが、GK前川のセーブや最終ラインの身体を張った守備に阻まれ、どうしても1点が遠い。84分には三戸が鋭いカットインから左足を振るも、神戸の大﨑による捨て身のブロックに阻まれる。

結局、大迫の先制点を最後まで守り抜いた神戸が0-1で勝利。リーグ最少失点を誇るチームは終始劣勢を強いられながらもアウェイで勝ち点3を積み上げ、名古屋グランパスをかわして2位に浮上した。

新潟にとっては痛恨の黒星に。今シーズン初の連勝は次節以降にお預けとなった。

アルビレックス新潟 0-1 ヴィッセル神戸

【神戸】

大迫勇也(前15)

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