途中出場の富樫敬真が後半ATに劇的決勝弾! 交代ズバリの鳥栖がC大阪に逆転勝ち【明治安田J1第20節】

8日、明治安田生命J1リーグ第20節のサガン鳥栖vsセレッソ大阪が駅前不動産スタジアムで行われ、ホームの鳥栖が2-1で勝利を収めた。

9位・鳥栖は前節ホームで浦和レッズと対戦。先制しながらも2点を許し、1-2の逆転負け。7試合無敗がここでストップしてしまった。上位に食らいついていくためにもここで再スタートを切りたいところ。前節メンバー外だった原田が右サイドバックに入った。

対する5位・C大阪も前節のアビスパ福岡戦は0-1の黒星。早い時間に先制点を許し、その後もゴールを奪うことができなかった。福岡戦をケガで欠場した毎熊がスタメンに復帰。2試合ぶりの勝利を目指してこの一戦に臨んだ。

試合開始時点で雨は止んでいたものの、水溜りが目立つピッチ状況で立ち上がりからプレーへの影響が見られた。そんな中、先にチャンスを作ったのはC大阪。6分、左サイドでボールを受けたカピシャーバが左足で中央へクロス。レオ・セアラが頭で合わせたが、これは勢いがなくGK朴一圭が難なくキャッチした。

今度は鳥栖がC大阪ゴールを脅かす。7分、敵陣中央の右ハーフスペースでボールを持った堀米がゴールまでかなり距離があったが、ピッチコンディションも考慮したのか、思い切って左足でシュート。手前でワンバウンドすると、GKヤン・ハンビンがこぼしたが、相手に詰められる前にしっかりと抑え込んだ。

C大阪は13分、右ハーフスペースでパスを受けたレオ・セアラが股抜きで相手を抜いてから右足でシュート。相手DFにブロックされ、右CKを獲得した。すると、このCKから先制。キッカーのジョルディ・クルークスがショートコーナーを選択すると、香川からのリターンパスをダイレクトで中央へ。ファーにいたレオ・セアラが頭で合わせた。

一進一退の攻防が続く中、28分に鳥栖に惜しい場面。右サイドから崩すと、ボックス内の小野をめがけたクロスがボックス手前にこぼれる。これに長沼が反応し、右足でシュート。少し力が入ったか、ボールはバーの上を越えていった。

前半の終盤には先制点を奪ったレオ・セアラが相手と競り合った際に左ヒジのあたりを痛めたが、そのままプレーを続行。スコアは動かず、0-1のままハーフタイムを迎えた。

後半はジョルディ・クルークスのシュートから幕を開けた。右サイドでボールを受けるとカットインから左足で狙う。ショートバウンド気味の少し難易度の高いボールだったが、GK朴一圭がしっかりとキャッチした。

流れを変えたい鳥栖は62分、岩崎と手塚を下げて富樫と藤田を投入する。するとその2分後、鳥栖が同点に追いつく。小野が右サイドからクロスを入れると、ファーにいた堀米までボールが届く。相手DFと対峙した堀米は左足アウトサイドでのループシュートという意外性のあるプレーを選択。これが少しだけ相手に当たってディフレクションしながら、ゴール右隅に決まった。

流れを掴んだ鳥栖。66分には、途中出場の富樫が左サイドから仕掛けてクロス。中央に飛び込んだ小野が合わせたが、ゴール左に外れた。

71分にも鳥栖に大きなチャンス。左ポケットへのスルーパスに抜け出した小野が左足でシュート。これはGKヤン・ハンビンに弾かれたが、左サイドへのこぼれ球を堀米が拾い、すかさず左足でクロス。今度は小野がヘディングでシュートを放ったが、クロスバーに阻まれ、惜しくも逆転弾とはならなかった。

再びリードを奪いたいC大阪は、71分に上門と中原、77分に山中と北野、80分に鈴木をピッチに送り出しメンバーをガラッと入れ替えた。しかし、試合は膠着状態のまま終盤に入る。

後半アディショナルタイムにドラマが待っていた。両チームともにゴールに迫る中での同3分、自陣から右サイド深い位置まで持ち上がった横山が対峙した相手DFを縦にかわし、右足でクロス。中で待っていた富樫が頭で押し込み、鳥栖が逆転に成功した。

交代が功を奏したホームの鳥栖が劇的な形で勝ち点「3」をゲット。あと一歩のところでゴールを許したC大阪は2連敗となった。

サガン鳥栖 2-1 セレッソ大阪

【鳥栖】

堀米勇輝(後19)

富樫敬真(後45+3)

【C大阪】

レオ・セアラ(前13)

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