不起訴率16年連続50%超 富山地検

  ●法廷で裁かれず、埋もれる真相

 犯罪捜査で、富山地検が容疑者を刑事裁判にかけず不起訴処分にした比率が2006年から16年連続で50%を超えていることが、富山新聞社の8日までの調査で分かった。地検は不起訴処分とした理由について公表しておらず、警察に摘発された事件の半分以上が公開の法廷で裁かれず、真相が埋もれる結果となっている。

 不起訴率は地検が扱った起訴(略式請求を含む)と不起訴の合計に対する不起訴の比率。富山新聞社が1991年以降の検察統計年報から算出した富山地検の不起訴率は92年の20.8%が最も低く、その後おおむね右肩上がりで推移し、2006年に50.3%となり初めて起訴率を上回った。同年以降は最新データの21年の57.6%まで一度も50%を下回っていない。15年の70.7%が最高だった。

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