リスナーから「捕手は坂倉将吾か會澤翼か?」 達川光男さんの答えは「新井監督は決めている… エース・4番・いいキャッチャー」 広島カープ

「坂倉将吾 と 會澤翼 の2人のキャッチャーの起用法をどう思いますか」―。ラジオ番組のリスナーからの質問に、野球解説者の 達川光男 さんが答えました。

石橋真 アナウンサー
きょうは、元広島カープのレジェンドをお迎えしました。1980年代から90年代のカープの投手王国を正捕手として支えてこられました。引退後は指導者としてカープの監督なども務められました。現在はプロ野球解説者として活躍されております 達川光男 さんです。よろしくお願いします。

野球解説者 達川光男 さん
よろしくお願いします。前置きがすごいからびっくりした。

石橋真 アナ
まだ足りないぐらいですよ。

達川光男 さん
いやいや、ほめすぎて。安仁屋宗八 さん、たぶん病院で聞いていますよ。もう退院したんかな?

石橋真 アナ
この前の月曜日に「平成ラヂオバラエティ ごぜん様さま」に電話で登場されて、回復に向かってますよって言ってました。ゆっくり、ゆっくりと順調に。

達川光男 さん
退院したら何するかわからんから。完全に治るまで安仁屋さんね、病院で患者さんを集めて解説してあげたらいいの。テレビを見ながら。

石橋真 アナ
それは安仁屋さんも元気になるし、周りの方も元気が出ますよ。

達川光男 さん
ゲーム開始から終了までは安仁屋さんもしんどいので、お年寄りの方も午後8時ぐらいからもう寝る準備する。RCCも6時過ぎからやっているから…

石橋真 アナ
RCCカープナイターは午後6時からやっておりますので。

達川光男 さん
ああ、ラジオね。よそのテレビ局が中継をやってたら、ラジオをつけて映像を流すという。

石橋真 アナ
すいません。達川さん、気をつかっていただいて、ありがとうございます。

達川光男 さん
いやいや、そうする人は、けっこう安仁屋さんのファンに多いんですよ。

捕手・坂倉将吾と會澤翼の起用法は?

石橋真 アナウンサー
リスナーから達川さんに質問です。「好調なカープ、坂倉将吾 と 會澤翼 の2人をキャッチャーで起用しています。起用法をどう思われるか」「會澤もいいですが、坂倉の打撃が魅力的すぎて…」って。

野球解説者 達川光男 さん
いや、そのとおりです。坂倉は、ずいぶん上手になった。何が一番、上手になったと思います?

田口麻衣 アナウンサー
インタビューに答えること。

達川光男 さん
そのとおり。

石橋真 アナ
えっ! 正解、そこですか?

達川光男 さん
野球で例えると、インタビューに答えるのが上手というのは、ピッチャーの球を取るのが上手。

田口麻衣 アナ
達川さん、すてき。

石橋真 アナ
ああ、受け取りかたか。

達川光男 さん
きょうも石橋さんと田口さんが、ずっとコンビでやっているのを聞いて、いいキャッチボールをしてるないう感じがしたよ。石橋が暴走するんじゃないかなと思うところをね、ピシッ、ピシッと暴投しないように…

石橋真 アナ
すいません。ぼく、緩急使えないもので。でも、2人の使い分けはどうなんですか? どっちもいいじゃないですか。會澤捕手も坂倉捕手も。

達川光男 さん
デビッドソンも昨年の編成のところでサードで取るというのを決めていたわけですよ。坂倉は、佐々岡監督時代にサードのレギュラーがいないということでサードからやりました。そういう中で會澤も、少し言い方が悪いんですが、全試合に出られるだけの体力がなくなってるんですよ、はっきり言いまして。なぜかというと、足から上は体力あるんですよ。頭も体力あるし、全部あるんだけど、どうしても試合に出続けると、肉離れを起こすでしょう。

石橋真 アナ
やっぱり長丁場の143試合を考えたとき…

達川光男 さん
疲労が足にくる選手なんで。そういうところで将来も見すえて、いろいろ…。確かに最初の4連敗して、勝ちましたよね、遠藤(淳志)が土砂降りの雨の中でコールド勝ちしましたけど、あのときに「會澤の力を貸してもらった」というような表現をしましたよね。

だから、ここ一番では會澤の力を借りなきゃいけないんだけど、これから将来的なことをいろんなことを考えたときに坂倉をキャッチャーで育てていこうと。やっぱり優勝するチームには “エース” と “4番” と “いいキャッチャー” が必ずいるというところで、やっぱり新井監督、自分の中で監督になった時点で決めてるんじゃないかね。

石橋真 アナ
もちろん目の前も大事だけど、長い将来を考えたときに何がチームにとって常に上位で争うためにいいことなのかっていう選択肢ですかね。

野球解説者 達川光男 さん
遠慮はしたらダメなんですよ。だけど配慮はしているということで。本当は、振り返ってみたらどうかわからんけど99%正解だと思うんですが、100%じゃないかもわからんのですが、新井は…、「新井」とあえて言うのはなぜかというと、監督時代じゃなくて…選手時代は石原(慶幸)・會澤とめちゃくちゃ仲がよかった。だから新井監督は、石原・會澤を誘って護摩行とかやっているわけよ。

本来なら情が入れば會澤を中心に使うんですが、やっぱり彼が監督を球団から任されて、やっぱりカープの将来のいろんなことをもう本当に苦渋の選択だったと思うんですよ。自分が一番かわいがっていた會澤を控えに回してまで坂倉を使っていくということは。監督になって一番つらい作業をしたのはそこだと思います。

石橋真 アナウンサー
それまで歩んできた道のりもありますもんね。

達川光男 さん
そのとおりなんですよ、もう本当にね。石原と會澤と暇さえあったら一緒に食事に行ったり、野球談義にものすごく…、そして一緒に3連覇もしました。最初は石原が出ていて、その次に會澤が出ていって、會澤の後に抑えのときには石原が出てって、それで2018年は會澤を中心に、會澤が育っていくわけですよ。

會澤時代到来というところだったんですが、いかんせん、DeNAの横浜スタジアムでちょっと肉離れをしたりして、デッドボールが当たったりとか、そういうところで少し衰えたと。衰えたと言ったら會澤に怒られるかもわかりませんが、年間通してできづらい状況になったので。まだ坂倉も若いし、今おっしゃったようにバッティングもすばらしいものを持っていますし…

石橋真 アナ
お互いがいいところを取り、いいところもアピールしながら、そして残り後半戦に向かっていければなと思いますけども。

達川光男 さん
いい話が…。會澤が今の坂倉に全然、嫉妬も何もしてない。ちょっと會澤と会って話をする機会があったんで。ぼく、この言葉を聞いたときに、なんと器の大きい男かなと思いました。ふつうなら恨みごとを言うか、グチの1つも言うじゃない。全く言わない。

「坂倉もよくがんばっている」と。「あいつのがんばりを見てたら何も言うことない」と。かっこええなと思うた。わしやったら、「西山(秀二)はがんばっとるけど、わしゃあ、負けはせんでえ」いうようなことを言うんじゃけど。

石橋真 アナ
いや、ぼくはそっちがふつうかなと思った。プロですから。

達川光男 さん
いや、(會澤は)真顔で言いましたよ。「坂倉はよくがんばっている。ぼくはね、日本一にとにかくなりたい。日本一になるためには、ぼくはサポート役に回った方が、このカープという球団がうまくいける」ということで黒子に徹しているというか。

石橋真 アナ
すごいですね。もちろん個人が大事だけど、チームとして何を目指すのか、もう1つもぶれていないような感じもします。

(RCCラジオ「おひるーな」 7月6日放送より)

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