なでしこ初戦の相手ザンビア、W杯優勝国ドイツを下す大金星で大会ダークホースの筆頭に!

[写真:Getty Images]

7日、国際親善試合のドイツ女子代表vsザンビア女子代表が行われ、2-3でザンビアが勝利。後半のアディショナルタイムの劇的な決勝点で、ザンビアが元ワールドカップ(W杯)女王から金星を挙げた。

【動画】なでしこと対戦するザンビアが打ち合いでドイツを下す

FIFAランキング77位のザンビアが、同2位で女子W杯2003年と2007年大会の優勝国であるドイツをアウェイで下す番狂わせを演じた。

オーストラリア&ニュージーランド女子W杯では、なでしこジャパンと同じグループCに入り、初戦で相まみえるザンビア。序盤からエースFWバーバラ・バンダの快足を生かして好機を作るが、ドイツも徐々に対応し、こちらもチャンスを迎えたものの、精度を欠いてゴールレスのまま後半へ突入した。

すると、折り返して早々に試合を動かしたのはザンビアだった。48分、中盤でボールを奪ったFWレーチェル・クンダナンジが躊躇なくスルーパスを供給すると、バンダがセンターバックとサイドバックのギャップで受け、ボックス内まで持ち込み左足で冷静なフィニッシュ。6分後にもバンダを起点にクンダナンジがゴールを決め、瞬く間にリードを広げた。

W杯前の国内ラストマッチでまさかの展開を余儀なくされたドイツ。DFキャロライン・サイモンの左足を中心に反撃に出ると、相手GKの6秒保持で得たボックス内間接FKなどの絶好機を得るも、枠にも嫌われて得点ならず。

それでも、10分が示された後半のアディショナルタイム、追加1分にFWレア・シューラーがCKから1点を返し、同10分にはFWアレクサンドラ・ポップが意地のヘッドを叩きこんで同点とした。

だが、目安も過ぎた同12分、ザンビアは自陣からロングボール1本で裏を取ると、この時間帯でその選択かと思わせる絶妙ループをバンダが決めて勝ち越しに成功。このままタイムアップを迎え、ザンビアが劇的な白星を手にした。

直近3試合のザンビアの戦績は、いずれもW杯に出場するアイルランド女子代表と2-3●、スイス女子代表と3-3、そしてドイツに3-2〇。以前から指摘されている通り、セットプレーの守備には難があるものの、打ち合い上等のスタンスでゴールも量産している。

前述のバンダとクンダナンジはスピードがあり、単独での打開も可能。背後へのロングボールを弱点としているなでしこジャパンにとっては、初戦ということも相まって非常に難しい相手となりそうだ。

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