田んぼに浮かぶ北陸新幹線とウサギ 福井県越前町、6種類の稲で描いたアート見頃

北陸新幹線と車掌帽をかぶったウサギが描かれた田んぼアート=7月6日、福井県越前町樫津

 来春の北陸新幹線県内開業を見据え、新幹線と干支(えと)にちなんだウサギを描いた田んぼアートが、福井県越前町樫津で見頃を迎えている。白や緑、黄色などの稲で描かれた絵柄が浮かび上がっている。8月中旬まで楽しめる。

 田んぼアートは、地元有志でつくる実行委員会が地元の子どもたちに稲の生育に興味を持ってもらおうと、2008年から宮崎中裏の水田でスタートさせた。

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 今年の絵柄タイトルは「夢をのせて」。北陸新幹線の県内開業を盛り上げようと、車掌帽をかぶった白いウサギと、疾走感のある新幹線を6種類の稲で表現した。新幹線の窓やドアをはじめ、細かい部分まで正確に再現している。

 デザインは、宮崎地区の小中学生と一般から募集し、最優秀賞に選ばれた多田龍駆君(宮崎小4年)の案を採用。今年5月、実行委員ら約90人が約3千平方メートルの水田に色苗を手作業で植えた。

 実行委の武藤吉明委員長(73)は「風が吹いて稲が揺れると、新幹線が実際に走っているように見えるところもにも注目してほしい」と話していた。

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