護衛艦8隻を公開 海自佐世保創設70年 市民ら6000人見学

護衛艦「いせ」の飛行甲板を見学する市民ら=佐世保市立神町、立神岸壁

 海上自衛隊佐世保地方隊は8日、創設70周年を記念して、長崎県佐世保市内で護衛艦8隻を公開した。市民ら約6千人が艦内見学などを楽しんだ。
 同日から始まった「サマーフェスティバル」の一環。佐世保西方海域で護衛艦や航空機による訓練を公開予定だったが、悪天候のため中止。参加予定だった一部艦艇の公開に切り替えた。
 このうち護衛艦「いせ」は佐世保が母港で、全長は197メートル。ヘリコプターを最大10機搭載できる。乗員は約380人。乗艦した市民らは、ヘリが離着艦する飛行甲板や格納庫を見学。陸上自衛隊の西部方面音楽隊による演奏に耳を傾けた。
 艦内で佐世保地方総監部の西成人(なると)総監は、日本を取り巻く安全保障環境が複雑になり、防衛費の増額など「日本の安保政策における大きな転換点を迎えたと言っても過言ではない」と強調。「大きな変化を重く受け止め、強固な使命感を持って任務にまい進する」とあいさつした。
 宮崎県日向市から夫と訪れた主婦の甲斐真佐子さん(63)は「(いせの)大きさに驚いた。訓練が中止になり残念だが、乗せてもらえただけでも満足」と話した。


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