三笘薫の破壊的ドリブル、生み出された理由は「ボランチ出身」説!中村憲剛の指摘に本人も同意

ブライトンでプレミアリーグを席巻する活躍を見せた三笘薫。

NHK総合の「サンデースポーツ」で川崎フロンターレ時代の先輩である中村憲剛と対談した。

2人が話すのはかなり久しぶりということだったが、なかなか濃い話をしていたぞ。

中村:最初に認識したのが、ジュニアとかジュニアユースの時で、三笘薫っていう子がいると。なので、本当にすごい選手になったと。その時から知っているだけに。ちょっと感慨深いですね。

三笘:僕からしたらフロンターレのアイドルなので。憲剛さんのプレーを観に行ってたみたいなもんでしたし。プレーもそうでしたし、人柄もそうですし、昔からこういう選手になりたいと思ってましたし。プロサッカー選手になってプレーできて、いまこうやって対談っていうのは、人生おもしろいなっていうか(笑)

中村:一緒にプレーした最後の1年の時に、あ、すごいなと。何がすごいかっていうと、当たり前に1人を抜く。その破壊的なドリブルができる選手の存在って、サッカーにこうも影響するんだなっていうのを知った。

中村:相手のどこを見て、ドリブルをしてたのか。企業秘密なのかもしれないので、言える範囲で良いんだけど。

三笘:僕も相手のどこを見ているのかっていうのは分からないくらい、ぼんやりと。相手の顔をずっと見ているだけでもないし、体を見ているわけでもないし、ボールも見ないといけないので。間接視野で(相手を)見ながら、後ろの状況を見て、っていうところをやっているので。

中村:普通ドリブラーの人って、ドリブルが始まると前傾姿勢になっていく。だけど、あなたの場合はこうなんですよね(直立した状態)。これでドリブルしてくるから、顔が上がっている。練習か何かで対峙した時に、あ、無理って思ったことがある。

中村:対峙した時の目線の高さ、背筋の…あれをやられてしまうと、あれに気をとられると距離感が空くから、キュンっていかれちゃうし。(距離感を)詰めるとパンパンって。

三笘:間違いなく言えるのは、確実に高い位置を見れれば見れるほど、相手にとっても嫌だし、自分も余裕が出てくるので、下を見てれば見てるほどいいプレーはできない傾向はあります。

中村:それ、それ、それ!

三笘:それっすね(笑)(少年時代は)ボランチをずっとやっていたので、周りを見る意識とファーストタッチから考えないといけないじゃないですか。そのためには周りを見て、立ち位置を考えて、ドリブルをする前にもまずは周りを見る。そういうところも生きてるかなと。

中村:顔を上げてプレーするっていうのは、たぶん最初からずっとドリブルだけをやっていたら、ひょっとしたら身につかなかったかもしれない。

三笘:あぁ、確かにそうですね。小さい頃からボランチをやったり、状況判断もできてたなかで、ドリブルを磨けば磨くほど楽しさも増えましたし、それだけチャンスを作れるなっていうのは感じていたので、その能力を身に着けようと思っていました。

三笘は川崎の下部組織に所属していた当初はボランチだった。

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その当時の経験もあり、ヘッドダウンする一般的なドリブラーではなく、視野を広く保てる姿勢で相手に脅威を与えるドリブラーになれたかもしれないようだ。

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