熱中症予防へ栃木市が「お助けスポット」 公共施設21カ所に経口補水液など配備

熱中症お助けスポットに配備している物品

 栃木市は10日の定例記者会見で、熱中症対策を進めようと、市役所本庁舎など公共施設21カ所に「熱中症お助けスポット」を今月開設したと発表した。保冷剤や経口補水液などを配備し、熱中症が疑われる人への応急対応に備える。開設は10月31日まで。

 市健康増進課によると、昨年度に市内で熱中症の疑いで搬送された人は102人で、本年度は今月9日までに38人だった。市が昨年度から開く官民連携の「熱中症対策連携会議」で、市民だけでなく市内を訪れる観光客に対しても熱中症対策を啓発すべきだとの提案があったことから、観光施設も開設対象とした。

 開設箇所は市役所本庁舎のほか大平、藤岡などの各総合支所、公民館、市観光交流館「蔵なび」など。各施設に「熱中症お助けスポット」と書かれたチラシを掲示し、保冷剤やうちわ、イオン飲料などを配備している。暑さで体調が優れない人が来所した際、近くの職員が対応し、必要な物品を活用する。

 配備した物品は市と包括連携協定を結んだ大塚製薬などが提供している。

 大川秀子(おおかわひでこ)市長は「暑さによる体調不良を感じた際に活用していただきたい」と話した。

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