新生児に絵本贈呈 「はじめて絵本」事業始まる 上越市

 新生児に絵本1冊を贈呈する上越市の新事業「はじめて絵本事業」が3日から始まった。家庭での読み聞かせを通じて、本と親しむ機会や親子のスキンシップの充実を図る。

 子ども医療費等の助成や児童手当の手続きなどの際に、併せて絵本1冊をオリジナルトートバッグに入れて贈呈。市役所こども政策課や総合事務所、南北の出張所窓口で対応している。

医療費助成などの手続き時に絵本1冊を贈呈(上越市役所こども政策課)

 贈呈する絵本は『てんてんてん』(わかやましずこ、福音館書店)。0歳児から2歳児向けの絵本シリーズの1冊で、はっきりとした絵柄や、リズムよく読める言葉と音が特徴となっている。

 絵本と一緒に、赤ちゃんと絵本を楽しむためのガイドなどを同封。「首が据わった頃に、抱っこをしながら絵本を読んで」と呼びかけている。5日に受け取った20代の男性は「小さいときからいっぱい声をかけたい。絵本を使ったスキンシップをしていきたい」と話した。

 4月2日以降に生まれた新生児が対象で、配布開始日以前に住民登録をした新生児には自宅へ送付する。また、すでに同じ本を持っている人には交換に応じる。

 同市内の図書館では0~2歳向けの絵本を3冊セットにして貸し出す「はじめて絵本パック」を併せて開始。高田図書館の大島雅子副館長は「『はじめて絵本』をきっかけにしてもらい、違う本を探して図書館に足を運んでもらえるとうれしい」と話している。

© 株式会社上越タイムス社