女性の立候補求めて模擬議会 宮城・蔵王町、ゼロ打破なるか

宮城県蔵王町議会の「模擬議会」で質問する今千佳さん=10日午前

 1955年の発足以来一人の女性議員も立候補者もいない宮城県蔵王町(人口約1万1千人)の町議会は10日、町内の一般女性が議員役として参加する「模擬議会」を開いた。来年2月、任期満了に伴う町議選(定数15)を控え、議員の仕事を体験してもらうことで、女性の立候補を後押しする狙いだ。

 今春行われた統一地方選前の昨年12月末時点の総務省調査によると、全国1741の市区町村議会のうち15%の257議会では女性議員が不在。昨年7月時点の全国町村議会議長会の調査でも女性議員の割合は12%にとどまっており、女性の議会参加は全国的な課題となっている。

 この日は、公募に応じた30~70代の自営業者や会社員、専業主婦の女性7人が議場に登場。村上英人町長をはじめ町幹部に対して質問した。

 学童保育補助員の今千佳さん(51)は、女性活躍をテーマに町の姿勢をただした。「女性の資格取得や起業を支援する制度をつくるべきでは」と尋ねると、村上町長は「町の男女共同参画基本計画を改定する際に検討する」と応じた。

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