突風か、野木などで被害 フェンス10メートルなぎ倒す 小学校、役場も被害

突風で飛ばされたとみられる民家のトタン=10日午後9時50分、野木町潤島

 栃木県内は10日、大気の状態が不安定になり、各地で激しい雷雨に見舞われた。野木町では小学校のフェンスが倒れるなどし、各地でも倒木など突風とみられる被害が相次いだ。

 野木町などによると、同町友沼の友沼小で、プール脇のフェンスが幅約10メートルに渡って道路側になぎ倒された。また町役場では本館と新館をつなぐ渡り廊下の壁の一部がはがれた。その他、同町内では10カ所以上の倒木があったという。町は災害対策本部を設置した。

 同所でダンススタジオを経営する菊谷明貴奈(きくやあきな)さん(29)は「急に周りが真っ白になって500円玉くらいのひょうが降ってきた。雷と地響きがして家が飛ばされてしまうかと思うほどだった」と振り返った。

 県などによると、那須烏山市で住宅の屋根や外壁が損傷したほか、那珂川町では倒木により県道が通行止めとなった。

 東京電力パワーグリッドによると、同日午後から夜にかけて鹿沼市で1190軒、野木町で930軒、日光市で250軒、さくら市で230軒などが停電した。

 宇都宮地方気象台によると、大気が不安定になったことで、風が強まった可能性もあるという。不安定な大気の状態は11日午後まで続くとみられ、気象台は注意を呼びかけている。

突風で飛ばされたとみられる民家のトタン=10日午後9時50分、野木町潤島
突風で飛ばされたとみられる民家のトタン=10日午後9時50分、野木町潤島
突風で屋根が飛ばされた倉庫=10日午後9時45分、野木町潤島
はがれ落ちた野木町役場の本館と新館を結ぶ廊下の一部=10日午後10時40分,、野木町丸林
野木町郷土館ではがれた屋根の一部=10日午後10時30分、野木町丸林

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