「棟方志功記念館存続を」青森市で街頭署名始まる

棟方志功記念館の存続を求め、街頭で署名を呼びかける有志(左)=10日午前、青森市新町1丁目

 施設の老朽化などを理由に来年3月末で閉館する青森市の棟方志功記念館の存続を求める有志の会「棟方志功記念館存続署名の会」(千葉作龍代表)は10日、青森市のさくら野百貨店青森本店前で街頭活動を始めた。16日まで断続的に取り組み、署名数の上積みと市民への周知拡大を目指す。

 同会の署名活動は5月21日にスタート。現時点の署名数は未公表だが県内外から反響があり、田中真紀子元外相ら著名人の署名も寄せられているという。

 街頭活動は、インターネットを中心に行っていた活動の幅を広げようと企画。初日は午前11時から約1時間半、会のメンバーたちが通行人にチラシを配るなどして署名を呼びかけたほか、同市の舞踏家福士正一さん(69)がパフォーマンスを披露した。通行人の中には足を止め、「記念館は残した方が良い」と話す人も。同市の木村雅子さん(80)は「昔からあるものがなくなるのは寂しい」と語った。

 同会は8月末までに署名数1万人を目標に掲げており、メンバーの山下知徳さん(47)は「志功の遺志を継いだ記念館を残すため、積極的に外に出たい」と力を込めた。

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