青森県内の高齢化率34% 過去最高を更新、4町村で50%超 2023年2月時点

 県国民健康保険団体連合会(県国保連)は10日、青森県の2023年2月1日現在の高齢化率(総人口に占める65歳以上の割合)が34.38%だったと発表した。前年同期に比べて0.43ポイント増加し、過去最高を更新した。全40市町村で高齢化率が前年を上回り、新郷村は50%を超えた。高齢化率50%台の県内自治体は、同村を含め今別、外ケ浜、深浦と合わせて4町村に増えた。高齢者人口は前年より減少したものの、高齢化率は上昇を続けている。

 2月1日現在の総人口は122万3462人で、前年に比べ1万8009人減った。65歳以上の高齢者人口は42万583人で、前年から847人減少した。

 県国保連の資料によると、毎年2月1日現在で取りまとめている65歳以上人口は、2001年の29万1316人から22年は42万1430人となり、増加基調が続いていた。

 県高齢福祉保険課の関口雄介課長は「高齢者人口がピークを迎えたかどうかは、すぐに判断できない」と話した。

 市町村別では、今別町の高齢化率57.02%が18年連続で最も高かった。前年からの増加幅は1.35ポイントで、佐井村と並んで増加幅も県内で最大だった。外ケ浜町51.42%(前年比0.64ポイント増)、深浦町51.07%(同0.69ポイント増)も、前年に続いて50%台。新郷村は前年から0.52ポイント増の50.02%となり、5割を超えた。

 高齢化率20%台は3市町村のみ。最も低い三沢市は27.39%、次いでおいらせ町が27.81%、六ケ所村が27.98%だった。

 国立社会保障・人口問題研究所が18年に公表した推計によると、青森県の高齢化率は団塊の世代が全員75歳以上になる25年に36.7%、35年には41.4%になると見込まれている。

 関口課長は「平均寿命の延びなどを背景に、高齢化率の上昇が予想されている。不足している介護人材の確保、高齢者の健康づくりや居場所づくりに力を入れ、住み慣れた場所で生きがいを持って暮らし続けていける地域づくりへの施策を今後も進めていく」と話した。

© 株式会社東奥日報社