【高校野球神奈川大会】電光掲示板トラブル「パニックでひやひや」 老朽化進む球場、観客も「あー」

試合中、ブレーカーが落ちて全てランプが消えるサンスタの電光掲示板=9日、伊勢原市(石井 啓祐写す)

 8日から神奈川県内各地で熱戦を繰り広げる第105回全国高校野球選手権記念神奈川大会。11日まで会場の一つだった伊勢原市の「いせはらサンシャイン・スタジアム」では、電光掲示板のトラブルに見舞われた。完成から30年以上経過し、球場施設の老朽化が進んでいる。集中する球児のプレーを妨げないよう、高校野球の関係者は完全復旧を祈るばかりだ。

 10日に行われた有馬高─生田東高の2回戦。八回に有馬の攻撃途中にイニング、ボールカウント、打順送りの表示ランプが突然、一斉に消えた。審判がタイムをかけて中断すると、再び点灯。しばらく点滅を繰り返す光景に、スタンドの観客から「あー」と、ため息混じりの声も聞こえた。

 「全部つけたらいきなり落ちた。いや、もうパニックで、ひやひや」。今年から球場主任となった県高野連の丸橋健人理事(41)は苦笑いして振り返る。

 電光掲示板の不具合が判明したのは、試合初日の8日朝。操作確認のため、バックスクリーンの電光掲示板と、バックネット裏にあるサブスコアボードの表示ランプを全点灯させた。その際、音を立てて表示が消えたという。

 市と県高野連によると、トラブルの明確な原因は不明。その一方、市は14日に開幕する高校軟式野球の神奈川大会までに完全復旧を目指す予定としている。

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