【中国】車値下げ効果、7月以降に陰り=業界団体[車両]

中国自動車業界団体の全国乗用車市場信息聯席会(CPCA)は10日、中国の自動車市場で相次ぐ価格引き下げの効果が第3四半期(7~9月)に弱まる可能性があるとの見方を示した。自動車各社が上半期(1~6月)の実績を踏まえ、新モデルの投入ペースや製品ラインアップの見直しに動くとみている。

今年上半期には各社が販促活動を強化し、価格競争が過熱した。CPCAは「小売価格の回復には一定の時間がかかる」と指摘。ただ第2四半期(4~6月)に強力な販促キャンペーンが打ち出されたことも加わり、7月以降は値下げ販促による市場の販売拡大効果が減退するとみている。

7月の販売動向については、今年が新型コロナウイルス対策終了後の初めての夏休みで、旅行熱の高まりに伴う新車の購入や買い替え需要が起こると見通した。一方、昨年6月から同年末まで乗用車の購入時にかかる税金を半減する措置が導入されたことで、昨年7月の新車販売が急増していた反動もあり、「今年7月の販売台数がマイナス成長になったとしても正常な現象だ」との考えを示した。

CPCAは7月の自動車輸出の見通しについて「直近の人民元相場の変動が輸出に有利に働き、輸出は引き続き強く伸びる」と予測した。

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