朝乃山快勝、白星先行 「じっくり寄り切れた」

 大相撲名古屋場所(ドルフィンズアリーナ)3日目の11日、東前頭4枚目の朝乃山(富山市呉羽町出身、富山商高OB、高砂部屋)は東前頭5枚目の平戸海(境川部屋)を寄り切り、2勝目を手にした。快勝で白星を先行させ、「4日目以降もこういう相撲でいきたい」と表情は明るかった。

 朝乃山は鋭い踏み込みから右をのぞかせ、じりじりと前に出て左上手を引く。土俵際で逆転の突き落としを狙う平戸海を落ち着いて退け「無理に出ていったら突き落とされる。じっくり寄り切れた」と手応えをにじませた。

 黒星スタートから精神面の切り替えは問題ない。流れは良くなっているが、白星先行にも「まだ3日目ですから」と表情を引き締めた。

 三役以上の勝ちっ放しは関脇大栄翔だけで、早くも混戦の様相を呈してきた。今後は上位陣との対戦が見込まれる元大関は「立ち合いがまだ高く、引きつけも甘い」と課題の修正に余念がなかった。

 4日目は西前頭5枚目の阿武咲(阿武松部屋)と対戦する。速攻の突き、押しを得意とし、立ち合いが鍵になりそうだ。

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