鉄道駅や駐車場などの交通結節点から神奈川県藤沢市江の島を結ぶ「ラストワンマイル」の移動手段の一つとして、観光、交通、宿泊事業者と藤沢市などで構成する湘南藤沢活性化コンソーシアム(二見将幸会長)が、シャトルバスの運行を検討している。江の島周辺ではマイカー利用による渋滞が慢性化。鉄道やバスを組み合わせ公共交通を中心とした移動手段を提供することでボトルネックを解消し、回遊性の向上や脱炭素化につなげる。
同コンソーシアムは2022年7月の設立以降、江の島やビーチのある沿岸部のボトルネックの解消と回遊性向上、環境への配慮を重要課題に位置付け、具体的な解決方法の検討を重ねている。
ラストワンマイルの移動手段の在り方も課題の一つ。周辺には鉄道、モノレールの3駅があり、そこから島内までの移動は徒歩か路線バスがほとんど。近年はシェアサイクルが普及しているが、島内の駐車スペースに限界がある。そこで、公共交通の利用を促すために有効な移動手段として浮上したのが、小回りが利くシャトルバスの運用だ。
江の島周辺では、同コンソーシアムに加盟する江ノ島電鉄がこれまでに自動運転シャトルバスの運行や鎌倉市の観光スポットと江の島を往復するシャトルバスの実証実験を実施している。