MSによる買収阻止を棄却 米裁判所、実現へ前進

米マイクロソフトのロゴ(ロイター=共同)

 【ニューヨーク、ロンドン共同】米カリフォルニア州サンフランシスコの裁判所は11日、米マイクロソフト(MS)によるゲーム大手アクティビジョン・ブリザードの買収差し止めを求めた米連邦取引委員会(FTC)の仮処分申し立てを棄却した。買収がゲーム業界の競争環境を悪化させるというFTCの主張は認められないと判断した。

 人気ゲーム「コール・オブ・デューティ」で知られるアクティビジョンを687億ドル(約9兆6千億円)で買収する計画が前進した。ただ、FTCは決定を不服として上訴する可能性がある。

 FTCは2022年12月、買収が独占禁止法(反トラスト法)に抵触するとして差し止めを求めて提訴した。さらに取引が23年6月に完了する恐れがあるとして仮処分申請をしていた。

 MSは11日、買収を認めないことを決定している英国の競争・市場庁(CMA)による判断の是非を巡る審判手続きを中断し、協議を進めることでCMA側と合意したと明らかにした。

米マイクロソフト(MS)と米ゲーム会社アクティビジョン・ブリザードのロゴ(ロイター=共同)

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