佐賀県内大雨、有明海沿岸に流木やごみ 漁業者ら回収

大雨の影響で流れてきた流木をクレーンで撤去する関係者=佐賀市川副町の戸ケ里漁港

 佐賀県内の有明海沿岸に大雨の影響で大量のごみが漂着している。アシや大きな流木、プラスチックごみが漁港などに流れてきて、船を損傷する恐れがあって漁の妨げにもなるため、漁業者や佐賀市が回収作業を行っている。

 佐賀市川副町の大詫間漁港や早津江川河口付近には、根が付いていたり激流で皮が剝がれたりしたとみられる大きな木が流れ着き、潟にも大量のアシやごみが積もった。

 佐賀県有明海漁協大詫間支所の中島良人運営委員長(68)は「漂着物は、近年で量が最も多かった2017年の九州北部豪雨の時と同じくらいあるようだ。ノリの不作に続き、今度は大雨の影響を受けるとは」と落胆した。「浮いているのだけでなく、海中で漂う見えないごみが船を傷付けないか心配。最近の雨で土砂が堆積していたが、この雨でさらに増えた」と船の航行に懸念を示した。

 川副町の戸ケ里漁港では、同漁協南川副支所の漁業者や市の関係者が、流木など一部のごみを回収した。両支所は現在、ヒゼンクラゲの漁期で、大雨や漂着ごみを受けて漁を控えるなど影響が出ている。

 佐賀市はごみの量を調査した上で、業者に処分を依頼する予定という。(古賀真理子)

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