「災害の教訓、風化させない」 北海道、奥尻町長が慰霊碑に献花

北海道南西沖地震から30年、慰霊碑の前で手を合わせる人=12日午前、北海道奥尻町

 1993年7月の北海道南西沖地震から30年となった12日、被害が最も大きかった北海道・奥尻島(奥尻町)では、新村卓実町長が島南部の慰霊碑に献花し「災害の教訓と体験を風化させることなく、亡くなった方々の思いを受け止めながら、未来につなげていきたい」と述べた。

 町が慰霊碑前に設置した献花台では午前10時ごろから島民らが献花。小中学生時代の同級生を亡くした自営業の男性=奥尻町=は「ずっと変わらないと思っていた風景が災害で一変した」と振り返った。宇都宮市から訪れた女性は、子供時代によく泊まっていた民宿を営む一家が津波の犠牲に。「どうか安らかにお休みください」と祈った。

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