台湾総統選、第三勢力が台風の目 来年1月、米中関係も影響か

左から頼清徳氏(中央通信社=共同)、侯友宜氏(中央通信社=共同)、柯文哲氏

 【台北共同】来年1月の台湾総統選まで13日で半年。与党、民主進歩党(民進党)候補の頼清徳副総統が選挙戦をリードするが、二大政党の間に割って入る第三勢力の台湾民衆党、柯文哲・前台北市長が若い世代を中心に支持を広げ、一部世論調査で支持率トップになるなど台風の目になっている。軍事的圧力を強める中国への対応が争点。台湾問題を巡り対立する米中の今後の動向も影響を与えそうだ。

 対中政策を巡り、頼氏は「一つの中国」を拒否する蔡英文政権の方針を継承し、米国との連携強化で中国に向き合う構えだ。最大野党、国民党の侯友宜・新北市長は「中台を戦争の瀬戸際まで追い込んだ」と民進党を非難し、対中融和を主張。柯氏は中国との対話重視を強調する一方、中国に服従し過ぎているとして国民党を批判する。

 もともと優位に立つ頼氏も民進党内のセクハラ疑惑が響き、支持が伸び悩んできた。侯氏も党内をまとめきれていない。

 こうした中、TVBSテレビが6月に実施した世論調査では、柯氏が無党派層の支持を取り込み、支持率トップに浮上した。

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