地震で脱線、北陸新幹線訓練 朝日の高架橋上 JR、県警、消防の100人が救助確認

北陸新幹線高架橋上の訓練で負傷者を搬送する参加者=朝日町下山新

 JR西日本金沢支社は12日、朝日町下山新の北陸新幹線高架橋上で、大規模地震による車両脱線を想定した総合事故対応訓練を行った。営業運転終了後の未明、約100人が参加し、実際の車両を使って乗客の救助手順を確認した。警察、消防が到着し、線路内に立ち入るまでの時間短縮など、さらに改善の余地があるとし、金沢支社は関係機関との連携を強める。

 富山県東部を震源とする震度6強の直下型地震が発生、走行中の車両が糸魚川-黒部宇奈月温泉駅間で脱線し、重傷2人を含む24人の負傷者が出たとして、金沢支社や県警、新川地域消防本部などが取り組んだ。

 停電した車内で、乗務員らが負傷者の人数、けがの程度を確認し、無線で対策本部に報告。救急隊員は重傷者を担架で搬送した。乗客は高さ約11メートルの高架から非常用通路で避難した。インバウンド(訪日客)向けに英語での対応も行った。

 JR西日本金沢支社の金田啓一安全推進室長は「来春には敦賀延伸で運行区間が広がり、今まで以上に安心安全の確保に努める」と話した。

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