日ウクライナ会談見送り 首相、G7宣言で支援検討

リトアニア・ビリニュスで演説する岸田首相。右はウクライナのゼレンスキー大統領=12日(共同)

 【ブリュッセル共同】岸田文雄首相は12日(日本時間13日)、リトアニアで12日に予定していたウクライナのゼレンスキー大統領との会談を見送ったと明らかにした。リトアニアで記者団に「北大西洋条約機構(NATO)会合が長引いたためだ」と述べた。防衛支援を通じてウクライナに長期的な安全保障を約束するとした先進7カ国(G7)共同宣言を踏まえ、日本として憲法や法令の範囲内で支援内容を具体化すると表明した。

 12日に開かれたウクライナ支援に関するG7首脳の共同宣言発表式典の舞台裏で、ゼレンスキー氏と短時間懇談したとも説明。共同宣言に関し、記者団に「日本らしい支援を行い、公正で恒久的な平和が早期に実現できるようウクライナと協議を進める」と語った。

 日中関係を巡っては「ハイレベルの対話を重視したい。具体的な日程を協議していきたい」と強調。「諸懸案を含め対話を重ね、建設的かつ安定的な関係を双方の努力で構築する」とした。

 首相は12日、ベルギー・ブリュッセル郊外のメルスブルク空軍基地に政府専用機で到着した。

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