農作物盗難防止へ連携 佐野市や警察ら、産地を巡回

特産のモモが出荷時期を迎える中、盗難防止に向けた注意喚起のチラシを受け取る生産者(右)

 【佐野】各地で収穫間際の農作物や農業関係資材の盗難被害が報告される中、行政や警察などの関係機関、団体が連携し11日、市内産地で防犯パトロールを実施した。

 県安足農業振興事務所や県警生活安全企画課、佐野署、市、JA佐野が合同で行った。

 丹精した農産物の盗難は、生産者の営農意欲を著しく損なうなどの深刻な影響を及ぼす。

 この日午後4時半、飯田町のJA佐野アグリタウンに集合した約50人を前に、佐野署の三森義功(みもりよしのり)署長が「心を込めて作った農作物が盗難に遭わないよう、未然防止に向けて関係機関がさらに連携を強めていきましょう」と呼びかけた。

 その後、市南部の産地を一斉パトロールし、生産者への注意喚起や、警察への情報提供を求めるチラシを配布した。下羽田町の果樹生産者慶野仁一(けいのまさかず)さん(59)は「警戒はしているが、1人では限界があるので、より多くの皆さんの連携と協力をお願いしたい」と話していた。

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