石川豪雨13棟被害 6時間雨量199ミリ かほく史上最多

大雨から一夜明け、冠水したままの集落=13日午前10時15分、かほく市多田(ドローンから)

  ●七尾線が終日運休

 石川県内は13日朝にかけて大雨が続いた。12日夜に発生した線状降水帯の影響でかほく市の6時間雨量は199ミリとなり、観測史上最多を更新。同市と津幡町で住宅13棟に一部破損などの被害が確認された。けが人は確認されていない。両市町と内灘町、加賀市で15カ所の避難所が設けられ一時80人が避難した。JR七尾線が終日運休するなど交通も混乱した。大気の状態が非常に不安定となっており、夕方から再び雷を伴った激しい雨が降る見込み。

 活発な梅雨前線の影響で12日夜から13日朝にかけ激しい雨が断続的に降り、1時間のうちに加賀中津原で46.5ミリ、白山白峰31.5ミリ、小松26ミリ、金沢23.5ミリの雨量を観測した。

 7日午後9時の降り始めから13日午前11時までの降水量は、かほく277.5ミリ、金沢154.5ミリなどとなった。

 かほく市では住宅の裏山が崩れるなどして5棟に土砂が流れ込んだほか、4棟が床下浸水した。道路陥没の影響で104世帯で断水した。津幡町によると、床上浸水3棟、床下浸水4棟の被害が確認された。10地区220世帯で断水している。金沢市では才田町の市道が冠水し、午前10時現在、通行止めとなっている。

 県によると、津幡川、大海川、能瀬川など7河川が越水したが、午前7時までに水位が下がった。

  ●15日にかけ警報級大雨

 梅雨前線は13日に北陸地方に停滞し、14日には北日本に北上する見込み。県内では13日夕から14日昼前にかけ、雷を伴って1時間に40ミリの激しい雨が降る所がある。15日にかけて警報級の大雨が続く恐れがあり、金沢地方気象台は土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に警戒するよう求めている。

 14日正午までに予想される24時間降水量は多い所で加賀100ミリ、能登80ミリ。その後の24時間は加賀、能登とも50~100ミリと予想される。

 県と金沢地方気象台は13日未明に加賀市と白山市に避難指示(警戒レベル4)相当の土砂災害警戒情報を発表。前日夜に発表したかほく、津幡、内灘、宝達志水4市町を含め、13日午前7時に解除した。

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