ロシアW杯でのブレイクから5年…ロサーノが選手キャリアの岐路、中東行き&母国復帰には難色か

[写真:Getty Images]

ナポリのメキシコ代表FWイルビング・ロサーノ(27)が選手キャリアの岐路に直面しているようだ。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。

昨シーズン中からたびたび今夏の新天地行きが囁かれてきたロサーノ。2018年のロシア・ワールドカップ(W杯)で前回王者・ドイツ代表を相手に衝撃ゴールを決めた快足アタッカーだが、2019年夏に加入したナポリでは今ひとつパッとしないまま4年の時が過ぎた。

ナポリが33年ぶりのスクデットという余韻に浸った昨シーズンもロサーノ自身は公式戦41試合の出場で4ゴール4アシストという寂しい数字。半分以上の24試合でスタメンだったこと、そして契約が2024年6月までとなっていることを考慮すれば、今夏の売却候補に挙げられてしまうのは致し方ないと言える。

現段階ではサウジアラビアのクラブがロサーノに対し、年俸1000万ユーロ(約15億4000万円)という高待遇を用意。また、母国メキシコではリーガMXの名門、チーバス・グアダラハラがロサーノの獲得を画策しているという。

しかし、ロサーノおよび代理人は中東行き、母国復帰という2つの選択肢に積極的になれず。また、ナポリもロサーノの獲得に2000万ユーロ(約30億9000万円)近い額を要求し、一切譲歩しない方針だとみられている。

ナポリとの契約を延長するか、新天地を自力で見つけるか、アウレリオ・デ・ラウレンティス会長はロサーノに早めの結論を要請。『カルチョメルカート』によると、これは実質的に強引な退団要求であり、同会長は実際に先日、ロサーノら契約が残り1年となっている選手に対し、強い言葉を投げかけている。

「(ロサーノらを)1年間眠らせてお金だけを支払うこともできる。だが、1年もプレーしなければ選手の価値は下がり、ナポリと同等のクラブに移籍することも難しくなるだろう。そうなれば、鏡を見ながら『愚かな決断をした』とぼやくことになる」

デ・ラウレンティス会長に気に入られれば心地良くとも、そうでなければ路頭に迷う…そんな現実がナポリにはある。

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