米中、首脳会談へ対話加速 外交トップ、台湾巡り応酬も

13日、インドネシアの首都ジャカルタで握手するブリンケン米国務長官(右)と中国外交トップの王毅共産党政治局員(AP=共同)

 【ジャカルタ共同】ブリンケン米国務長官と中国外交担当トップの王毅共産党政治局員は13日、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会合が開かれているインドネシアのジャカルタで会談した。両氏の会談は6月19日に続き2カ月連続。米国務省高官によるとブリンケン氏は米中首脳会談の実現を念頭に、対話を「次の段階」へ引き上げたいとの意向を示した。一方で台湾海峡の平和と安定を維持する重要性を改めて強調した。新華社電によると王氏は台湾問題を巡り「米国は中国内政に干渉してはならない」と要求した。

 双方は対立が多分野で先鋭化する現状を踏まえ、偶発的衝突の回避に向け高官対話を加速する構え。ブリンケン氏は米中対話が活発化しつつある現状を評価した。

 ただ米側によると、中国が拒否している軍同士のハイレベル対話の再開に向けた中国側の同意は得られなかった。ブリンケン氏は会談で、香港民主化運動や少数民族ウイグル族抑圧を念頭に、人権問題についての懸念も伝達した。

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