廃材でアート、園児制作 8月からワークショップ クリエイティブラボ企画

廃材の状態を確認する(左から)鍛治さん、澤田さん、古谷さん=金沢市湊1丁目

  ●子どもの環境教育に

 県内で廃材を活用した活動に取り組む団体「クリエイティブラボ・レフ」が、園児らを対象にしたワークショップの定期開催に向け準備を進めている。県内企業から材料となる木材やプラスチックを募り、芸術作家を講師に招いてアート作品を作る。8月下旬のイベントを皮切りに、年度内にも週1回の頻度で開きたい考えで、資源の活用とともに、子どもの創作体験の充実を図る。

  ●県内企業から材料

 教室は、金沢市内在住の澤田雅美代表(47)と芸術家の鍛治理恵副代表(32)が中心となって運営する。8月のイベントでは鍛治さんが講師を務め、みはる幼稚園(割出町)の園児とともに廃材を使い、高さ2メートルの恐竜のオブジェを作る。

 廃材は木材流通業のフルタニランバー(湊1丁目)などから仕入れる。同社によると、国産材の丸太は商品化する過程で約7割が廃棄される。加えて、輸送用のパレットなどくぎが打ち込まれた製品は再利用するのに多くの費用がかかる。古谷隆明社長は「環境問題の観点からも、廃材がアーティストの方の知恵で生まれ変わるのはありがたいことだ」と期待する。

 澤田さんはアートを通じて放置竹林の課題解決に取り組む団体「kanazaWAZA研究所」の代表も務めている。週1回のワークショップでは同団体で活動する芸術家にも講師を務めてもらう。今後は新型コロナの5類移行で大量に廃棄されているパーティションの活用も考えているという。

 澤田さんは「子どもたちの創造力と作家ならではのアイデアでいろいろな作品が生まれるのが楽しみだ」と話した。

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