芳醇な味と香り、ベリーツ使ったリキュール 杵築市の中野酒造が夏季限定で販売【大分県】

中野酒造が開発したベリーツを使ったリキュール=13日、杵築市の中野酒造
ずらりと並んだベリーツを使ったリキュール
発表会には関係者約40人が出席

 【杵築】杵築市の中野酒造が市内のイチゴ農家と共同でリキュールを開発した。芳醇(ほうじゅん)な味と香りを生かした。ベリーツのリキュールは県内では初めて。14日から夏季限定で販売する。

 13日に杵築市南杵築の中野酒造で発表会があり、永松悟市長ら関係者約40人が出席した。中野淳之代表取締役(43)が「来年は創業150年を迎えます。農家とのコラボ商品で地域を活性化したい」とあいさつ。生産者の日浦悠さん(38)と堀口晶勝さん(43)は「モチベーションになる。これからも頑張ります」と話した。

 リキュールは果実や香草で風味を付け、甘みなどを加えた酒。「ちえびじん いちごティーリキュール」と名付けた。原材料にはきつき紅茶も含まれている。

 「ロシアンティーは、紅茶と一緒にいちごジャムを食べながら飲む」。紅茶の生産者、阿南康児さん(70)の一言がヒントになった。口に含むとイチゴの香りと紅茶の苦みを感じられる。冷やしてストレート、または氷を浮かべてロックで飲むのがお薦めという。

 アルコール度数は9度。720ミリリットル入りで税込み1980円。大分、別府両市など6市の12店で計1200本販売する。

 県の地域活力づくり支援事業を活用した。補助額は事業費の2分の1に当たる約1800万円。

 同社は杵築市に唯一残る造り酒屋。中野代表取締役は「反応を見ながら来年以降は県外、海外へと販路を広げていきたい」と話している。

 問い合わせは中野酒造(0978.62.2109)。

© 有限会社大分合同新聞社