貯金がまったくできない人の共通した3つの特徴とは? そんなひとが貯蓄するためにまず取り組むべきこと

貯金しなければいけないと思っていても、まったく貯金ができない。そういった悩みを抱えている人も多いと思います。そもそも貯金ができない人には共通した特徴があり、それを克服できないと貯蓄というステップに進むことができません。

今回は貯蓄がまったくできない人に共通している特徴とその対策を解説するとともに、おすすめの貯蓄法についても紹介します。これから貯蓄を考えている人は、ぜひ参考にしてください。


貯金がまったくできない人に共通している特徴とその対策法とは?

貯金がまったくできない人に共通している特徴として、以下のものが挙げられます。

・キャッシュレスに慣れ、お金を使っている感覚が薄れている
キャッシュレス決済の普及により、コンビニエンスストアを始め、スーパーでの買い物でも現金を使うことが少なくなってきています。そしてその分、お金を使っている感覚が薄れている傾向にあります。もちろんキャッシュレス決済は国が促進していることもあり、防犯面でも現金を持ち歩くよりも安心というメリットがあるものの、意識して利用しないといくら使ったかが把握できません。

特に最終的な決済をクレジットカードにしていると、使いすぎてしまう可能性が高くなるため、キャッシュレス決済をするならチャージ式にし、予算を決めてから使うようにしましょう。

・欲しいものを我慢できない
欲しいものがあるとついつい買ってしまうことも貯金ができない人に共通している特徴です。例えそれが高価なものであっても、それに応じた収入があれば問題ないと思って買ってしまう傾向にあります。

また、買い物自体がストレス解消になってしまっている人も見られます。この場合、買って商品を手にした時点で興味が薄れてしまい、未使用もしくは2~3回使用したままにしているケースが多いでしょう。買い物で気になるものが見つかった際には、本当にそれが今必要なのかを考えるようにしましょう。家に同じようなものがないか、本当にその商品がなければ駄目なのか、一旦時間をおくことで衝動買いを防ぐことができます。

・そもそも貯蓄をする目的が見いだせない
中には、「そもそも貯蓄は必要ない」と思っている人や、なんのために貯蓄する必要があるのかが分らない人もいます。たしかに人生はいつ何が起こるか分りません。そのために我慢するくらいなら好きなことに使おうという考え方もあるでしょう。しかし、何が起こるかわからないからこそ貯蓄をしなければならないということに気づかなければなりません。

病気で働けなくなった場合、会社員なら休業手当が支給されますが、申請してから実際にお金が振り込まれるまでには約2ヶ月程度の期間を要します。その間の生活費として、毎月の生活費の2~3ヶ月程度は緊急資金として持っておく必要があります。

貯蓄ができていない人ってどのくらいいる?

実際、日本には貯蓄ができていない人がどのくらいいるのでしょうか。

金融広報中央委員会の資料(2022年)によると、単身世帯で金融資産を保有していない人の割合は全体の4.9%を占めることが分ります。また、2人以上の世帯だと2.6%と、単身世帯の方が貯蓄できていない人の割合が多い結果になっています。

さらに、調査対象となった総世帯数7500世帯でみると、金融資産を保有していない世帯は2020世帯と約27%にも登ることが分っています。世代別にみると20歳代がもっとも多く、約40%の世帯が金融資産を保有していないようです。20代だとまだ貯蓄する余裕がないという理由も背景にあるのかもしれません。

貯金ができない人におすすめの貯蓄法

では、貯蓄したいと思ってもなかなかできない人に対しておすすめの貯蓄方法をいくつか紹介します。

・先取り貯蓄
先取り貯蓄は昔からいわれている貯蓄方法です。収入の中からまず貯蓄額を差し引き、残った金額で生活する癖をつけることで貯蓄できます。

ただ、この先取り貯蓄にも落とし穴があります。それは普段使う口座に貯蓄してしまっては意味がないことです。先取り貯蓄をするなら、普段使っている給与振り込み口座とは別の口座を作り、またキャッシュカードも持たないといった工夫が必要です。引き出すのが面倒だと考えると使うことも減るでしょう。その分貯蓄額は大きくなります。

・会社の財形制度の利用
勤めている会社に財形貯蓄制度があるなら、ぜひそれを活用しましょう。普通の預金口座や定期預金に預けよりも高金利が適用される可能性が高く、さらに利子が非課税になる措置が用意されています。財形貯蓄だと通常の金融機関に比べ引き出す手続きも面倒なことから、半ば強制的に貯蓄することが可能です。

・証券口座の活用
普通預金口座を開設している金融機関で証券口座も開設できるなら、ぜひ活用することをおすすめします。普通預金口座にただ置いているよりも高い金利が適用されるケースが多く、必要なときには普通預金口座に戻すことも可能です。口座を銀行と証券会社に分けることで、引き出す際にも証券会社から一旦銀行口座に振り替える手間がかかりますので、無駄に引き出すことを抑制することもできます。

貯蓄方法として資産運用も視野に入れよう!

貯蓄する習慣が身につけば、貯蓄額も増え、緊急資金を除いた余剰資金もできるでしょう。そうなった際にはその余剰資金を使って資産運用を始めることを考えてみましょう。

資産運用に対する苦手意識のため、なかなか運用に踏み切れない人もいるかもしれません。しかし、現在の低金利下では貯蓄だけでは物価の上昇率に追いつけず、資産価値が下がってしまいます。そのような結果を招かないためにも、貯める運用から増やす運用に考え方をシフトしていくことも大切です。

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