動物実験代替へ盛岡に新会社 2年後の実用化目指す

 

 医療機器や精密機器を開発製造するアイカムス・ラボ(盛岡市、片野圭二社長)と京都大の研究者2人は、新薬開発に当たって動物実験に代わる技術を実用化させようと、ベンチャー企業を設立した。独自に開発した小型チップと人工多能性幹細胞(iPS細胞)を活用して臓器機能を再現、薬効を正確に調べる事業を確立し、2年後の本格展開を目指す。

 新会社は「フィジオスバイオテック」で本社は盛岡市北飯岡に置く。片野社長が代表取締役、京都大の横川隆司教授と小寺秀俊名誉教授(マイクロエンジニアリング専攻)が取締役を務める。

 事業内容はiPS細胞などからつくった臓器細胞の働きを高機能樹脂製チップ(縦2センチ、横1センチ、厚さ0.2センチ)の上で再現するもの。薬効や毒性の有無などを確認することができる。

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