デブリ搬出アームの動作試験公開 福島第1原発、23年度開始目標

東京電力福島第1原発2号機の原子炉格納容器貫通部を模した配管(上)に伸びるロボットアーム=14日午後、福島県楢葉町(代表撮影)

 東京電力と国際廃炉研究開発機構(IRID)は14日、福島第1原発2号機で溶融核燃料(デブリ)の取り出しに使うロボットアームの動作試験を福島県楢葉町の研究施設で公開した。今後、第1原発構内に運び込み、2023年度後半の取り出し開始を目指す。

 計画では、最長約22メートルに伸びるロボットアームを原子炉格納容器側面の貫通部から差し込み、先端に取り付けた器具で容器底部のデブリ1グラム程度を数回採取する。

 この日は遠隔操作でアームを約6メートル伸ばし、格納容器貫通部を模した内径55センチの狭い配管の中を通す試験を実施。配管に接触することなく、50分ほどで出口までアームを通過させた。

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