借金・パチンコの末、宿舎でスノボやテント盗む 元警察官の男に有罪判決

大津地裁

 滋賀県の公務員宿舎で他の住人のスノーボードなどを盗んだとして、窃盗の罪に問われた元大津署交通2課巡査の男(24)=懲戒免職=の判決公判が14日、大津地裁であり、畑山靖裁判官は懲役10月、執行猶予3年(求刑懲役10月)を言い渡した。

 判決によると、被告は4月2日、自身が住む大津市内の公務員宿舎の共用倉庫から、住人の県職員の男性が保管していたスノーボードやスキーウエアなどが入ったバッグを盗み、同16日にはテント1張と薪(まき)ストーブ1台を盗んだ。

 判決理由で畑山裁判官は、多額の借金を抱えた上、パチンコにのめり込むなどした末に金銭に窮していたという動機に酌むべき事情はないとし、「犯行当時は現職の警察官であり、厳しい非難を免れない」と指摘した。一方で、示談が成立していることや、懲戒免職処分などの社会的制裁を受けている点を挙げ、執行猶予が相当とした。

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