新電力向けの発電を手掛けていた(株)茂原火力発電所と関連1社が特別清算 負債は2社で312億円

(株)茂原火力発電所(千代田区)と、関連の(株)椎の森発電所(同区)は7月10日、東京地裁より特別清算開始決定を受けた。申請代理人は鐘ヶ江洋祐弁護士(長島・大野・常松法律事務所、千代田区丸の内2-7-2)ほか。
負債総額は茂原火力発電所が約158億円、 椎の森発電所が約154億円、2社合計で約312億円。

茂原火力発電所は千葉県茂原市で、椎の森発電所は千葉県袖ケ浦市で、それぞれ火力発電所を運営していた。発電した電力を(株)F-Power(現:(株)エフ管財、TSR企業コード:297969072、東京都中央区、以下F社)へ販売する計画だったが、F社の経営不振で計画が中断した。2021年3月に単独契約先であったF社が会社更生法の適用を東京地裁へ申請。他社への販売も模索したものの、条件面で大きく見劣りするため難航した。このため、発電所の建設代金の支払いが困難となっていた。
こうしたなか、2社の発電所を新会社へ承継したうえで、(株)東京ガスコルザパワー(TSR企業コード:695324250、東京都港区)へ事業を集約。2社は2023年3月16日株主総会の決議により解散し同年6月6日、東京地裁に特別清算を申請していた。

※(株)茂原火力発電所(TSR企業コード:023212403、法人番号:3010401128857、千代田区麹町4-5-21、設立2016(平成28)年12月)
※(株)椎の森発電所(TSR企業コード:016294122、法人番号:9010701031557、同所、設立2015(平成27)年10月)

© 株式会社東京商工リサーチ