店員からスマホ70台だまし取ったか…“違法副業”主導の住所不定男、指示役より上で暗躍 数百人が次々応募

有償譲渡目的でスマホ契約、詐欺の疑いで男を逮捕

 埼玉県警サイバー捜査課と大宮署は、詐欺の疑いで、住居不定、無職の男(35)を逮捕した。

 逮捕容疑は氏名不詳者らと共謀の上、昨年4月11日、東京都内の複数の携帯電話販売店で第三者に有償で譲渡する目的を隠して、対応した店員に対して自ら利用するものと誤信させ、スマートフォン5台(販売価格合計73万3720円)を契約し、だまし取った疑い。県警は共犯事件のため、認否を明らかにしていない。

 同課は、同様の手口でスマホを契約した上で転売するなどしたとして、これまでに9人の男女を詐欺や携帯電話不正利用防止法違反容疑で逮捕しており、スマホなどの押収品の精査などから男の犯行を特定。所在不明で指名手配されており、同日に大阪府内にいることが判明し、逮捕した。

 それぞれ契約者に契約方法などの説明を行う指示役や契約者からスマートフォンなどを受け取る同行役、実際の契約者や転売役などの分担をしていて、男はその上流で犯行を主導していたとみられ、同課はこれまでに少なくともスマホ70台(販売価格計約1千万円)がだまし取られたとみている。

 同課は交流サイト(SNS)を利用した違法副業として契約者などを募っていたとして数百人が関与しているとみて、余罪などを全容解明を進める。

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