家具泥まみれ「どうすれば…」 富山県内大雨、後片付けに追われ

水に漬かった家財道具を運び出す住民=高岡市石堤

 12日夜から13日朝にかけて記録的な大雨となった富山県内では14日、住民らが床上・床下浸水による泥のかき出しや、家財道具の運び出しなどの後片付けに追われた。家具が使い物にならなくなった民家もあり、住民から「どうすればいいのか」と嘆く声も漏れた。

 高岡市石堤の会社員竹屋一成さん(50)宅では、自宅前を流れる谷内川が氾濫し、1階が75センチほど水に漬かった。ほとんどの家財道具は泥まみれとなり、廃棄するしかなくなった。14日は親戚や地元住民らの協力で家具や家電などを運び出した。ただ、家の中は依然泥だらけで片付けの日々は続く。竹屋さんは「ずっと住み続けて愛着がある一方、(雨被害が)一度あることは二度あると思うと恐ろしい。今後どうすれは良いのか考えられない」と途方に暮れた。

 富山市婦中町速星の地域密着型通所施設「リハビリ倶楽部」では、従業員が床上浸水した1階のタイルやマットを撤去し消毒した。17日から営業を再開する予定で、運営会社「SUDACHI(スダチ)」社員の相澤康樹さん(31)は「利用者が気持ちよくトレーニングできるようしっかり準備したい」と話した。

 JR高山線速星駅周辺では13日に続き、住民らが水浸しになった民家や施設を片付ける姿が見られた。

© 株式会社北國新聞社