大田原市が両郷・須賀川出張所廃止へ 窓口業務は郵便局に委託 行政改革で来年度から

市両郷出張所の窓口業務が委託される両郷郵便局

 【大田原】相馬憲一(そうまけんいち)市長は14日の定例記者会見で、両郷、須賀川の両出張所で取り扱っている住民票発行などの窓口業務について、2024年4月から、地元の両郷、黒羽須佐木の両郵便局に委託する方針を発表した。両出張所は廃止し、地区公民館機能に特化する。

 市によると、行財政改革の一環で市としては初。県内では日光市内の一部郵便局が市の行政事務の一部を委託されている。郵便局による住民サービスの一つとして局側から両郷、黒羽須佐木両局での受託の提案があった。市は必要な条例改正などを行う。

 両局に委ねる業務は戸籍や住民票、印鑑登録など証明書の発行、市税、水道料金の収納、国民健康保険の手続き。両出張所が22年度に行ったこれら手続きは計約2千件だった。

 初期費用に約440万円がかかるが、年間約900万円のコスト削減が見込める。正職員2人を会計年度任用職員に切り替えられ、正職員の適正配置を進めるという。

 両出張所は地区公民館を兼ねており、24年4月からは公民館機能に特化する。既に地元自治会長、住民向け説明会を済ませた。

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