牧野任祐「試行錯誤がいい方向に」太田格之進「Q1が良すぎてQ2がコンサバ気味に」【SF第6戦予選会見】

 2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦富士の公式予選が終了し、自身2度目、デビューレース以来4年ぶりのポールポジションを獲得した牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、2番グリッドを獲得したリアム・ローソン(TEAM MUGEN)、そして3番グリッドを獲得した太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が会見に出席し、予選を振り返った。

■牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

予選ポールポジション
タイム:1分22秒063

「今シーズン、僕たちはかなり苦戦していたのですけど、そのなかでチームで1-3という結果が、まだ予選とはいえ出せたので、少しほっとしています。本当にチームがいろいろと頑張ってくれたおかげだと思います。シーズン中にテストがあるという、今までにないスケジュールが僕たちにとってはいい方向に行ったかなとも思います。本当にチームのみんなのおかげだと思います」

「(Q1 A組からQ2へのタイムアップ要因を問われ/Q1A:1分22秒822)Q1が終わってから問題点はすぐにわかったので、エンジニアの杉崎公俊さんも『わかっているから、大丈夫』という感じでした。アジャスト入れてQ2に行ったのですけど、その想定通りでしたね。自分たちはセクター1、セクター2で稼がなくてはいけないポイントでしっかりとタイムを稼ぎ、セクター3に入るというかたちです。Q1は逆に、セクター1&2が足りなかったので、そこはうまくアジャストできたかなと思います。エンジニアの杉崎さんのおかげだと思います」

「(富士テストで得た手応えを問われ)あのテストでは触れるところは全部触る勢いでやって、でも1日目の午前が終わった段階では正直お手上げで、『これはあかんわ』となっていたのですけど、そこからやったことがないところも触ったり、いろいろと触って、最終的に『これいいかも?』というのが見つかった、という感じです。今回もそのセットをベースに持ち込んでいます。ただ、個人的には暑くなると想定していたので『暑くなっても大丈夫かな?』という感じです。明日は暑くなりそうなので、答え合わせは明日ですね」

「(前回のPP獲得から4年。少し長くなったと自分でも思うかと問われ)そうですね。逆に言えば野尻智紀選手(TEAM MUGEN)が獲りすぎだと思うくらい獲っているので。それがスーパーフォーミュラの難しいところかなと思います。自分自身は昨年もQ1突破はありましたが、Q2でうまく行かないことが多かったので、そこを試行錯誤しながら。また乗っているクルマのベースも違うので、まったく違う乗り物に乗っていると自分も感じています。そういう試行錯誤がいい方向に向いて、結果につながったのかなと思います」

「(PP獲得で無線で叫んだかと問われ)何にもなかったです。びっくりするほど普通でした。やはり、勝ちたいですからね。当然PPも嬉しいですけど、明日勝つために何ができるかだと思います。ただ、チームは本当にいい仕事をしてくれたので、この1-3という結果は今季これまでのこと振り返れば、考えられないほどの結果だとは思います。めちゃくちゃ嬉しいです」

「(今季、これまでアンダーカットで順位を上げることが多かったが、PPスタートからの流れはどうイメージしているかと問われ)ポールからスタートして順位を守り、前に誰もいないですけどアンダーカットします(記者会見場爆笑)。まぁ……状況次第です(笑)」

2023スーパーフォーミュラ第6戦富士 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

■リアム・ローソン(TEAM MUGEN)

予選2番手
タイム:1分22秒242

「結果には満足しているよ。もちろんポールポジションを目指していたけど、彼(牧野)は素晴らしかったね。ポール獲得、おめでとう。明日は2番手からのスタートだけど、予選のポイントも獲得できたし満足だね。自分のラップを振り返っても本当に良かったと思う。明日のレースでもベストを尽くして頑張りたい」

「(Q1A組からQ2へのタイムアップ要因を問われ/Q1A:1分22秒734)まず、Q2の方がかなり気温が低かったと思う。今年SFに参戦してわかったことは、このクルマは非常に温度面でセンシティブだということ。あとは、Q2に向けてQ1から少しセットアップを変えたんだ。Q1でセットの微調整をしてQ2でベストのタイムを狙いに行くのがみんなのセオリーだと思うけど、それは僕も同じだよ」

2023スーパーフォーミュラ第6戦富士 リアム・ローソン(TEAM MUGEN)

■太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

予選3番手
タイム:1分22秒331

「シーズン初めは自分も開幕前テストで(スーパーGTテストでの怪我により)乗ることができなかったり、チームとしても不調な感じで何もうまくいかず。でも、その間に本当にチームが一丸となって問題意識を持って変えてきた部分が徐々に良くなってきました。(前戦の)SUGOでもQ2に進出できたり、本当にどんどんと良くなっていって、その延長線上でのこの結果ですし、Q1でトップを獲れたことも嬉しいです」

「Q2も結構いい感じかなと思ったのですけど、無線を聞いたら……チームメイトがトップでちょっぴり悔しいですけど、2台とも前にいることはチームにとって最高のことだと思います。明日の決勝に向けて、また頑張っていきたいなと思います」

「(FPから含め、アタックで改善された面を問われ)走りに関してはまだ課題はあると思っています。富士に来る前にオンボードを見たりして勉強してきたので、それを試しながらという感じです。試すといってもあの速度域ですので、うまく行ったり行かなかったりと、これまでは、なかなか一周まとまりきらないのが多かったです」

「今日はQ1が良かったですね。Q2はQ1が良すぎたことと、セットを変えるリスクもあると思い、セッティングをあまり変えずに行ったのですけど。そこは経験の差があり、牧野選手の方がQ2に向けてバチっと合わせてきたのだと思います。あと、Q1が良すぎて、Q2は少しコンサバ(保守的に)に行っちゃったなとも思っています」

2023スーパーフォーミュラ第6戦富士 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)

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