闇夜に浮かぶ怪しい赤色 高知、幕末の絵師「絵金」祭り

「土佐赤岡絵金祭り」で、商店街の軒先に並べられたびょうぶ絵=15日夜、高知県香南市

 血のような赤色と、おどろおどろしい画風が特徴の幕末の絵師・通称「絵金」の作品を商店街に並べ、関連イベントが開かれる「土佐赤岡絵金祭り」が15日夜、高知県香南市で始まった。16日まで。

 商店街の軒先に歌舞伎や浄瑠璃を題材にしたさまざまなびょうぶ絵が並び、屋台も出店。午後7時ごろ、絵の前のろうそくに火が順にともされると、描かれた人物がまとう衣の赤色が暗がりの中で一層引き立った。

 絵金の本名は金蔵で、「絵師の金蔵」の略称。高知城下で生まれ、土佐藩家老の御用絵師になったが、贋作を描いた疑いをかけられ職を追われたとされる。その後は現在の香南市で町絵師として活躍したという。

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