お米と暮らしのつながり知って 滋賀・琵琶湖博物館で「おこめ展」始まる

機械化される前の昭和30年代に使われていたさまざまな農耕具(草津市下物町・琵琶湖博物館)

 琵琶湖博物館(滋賀県草津市)の企画展示「おこめ展―おこめがつなぐ私たちの暮らしと自然―」のメディア向け内覧会が開かれた。田んぼの生き物やイネの生態、米の調理の歴史などを紹介している。

 田んぼが少なくなり日本人の米離れが進む中、改めて米文化に親しんでもらおうと企画した。

 一年を通して田んぼで見られる鳥類やほ乳類、魚類、昆虫といった生き物の剝製や標本のほか、踏車や唐箕(とうみ)、千歯扱(こ)きなど機械化される前の昭和30年代に使われていた農耕具を展示している。

 水田稲作が始まった弥生時代から現代までの米の調理方法の変遷も紹介。復元土器を使い、多めの湯で米をゆでた後に湯取りをする炊き方などを写真付きで説明している。写真撮影スポットとして県産米「みずかがみ」の米粒を300倍にした巨大オブジェもある。

 妹尾裕介主任学芸員は「米と歩んできた暮らしやどのような米作りが行われてきたかを知ってもらい、日本らしさを感じてもらえれば」と話している。

 企画展は今月15日から11月19日まで。月曜休館。

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