由布市地域協力隊員の岡田さんが織物展 3年間の活動を報告するパネル展も【大分県】

自ら織った布製品を展示する地域おこし協力隊の岡田鹿乃子さん=由布市湯布院町川上
庄内町で育てた綿花を使って織った敷布
柿渋染めの鍋敷き

 【由布】今月末で由布市地域おこし協力隊の任期を終える岡田鹿乃子さん(36)が、由布市湯布院町川上の「CAFE LA RUCHE Gallery(カフェラリューシュ・ギャラリー)」で3年間の活動を報告するパネルと、手織りの布製品を展示している。18日まで。

 岡田さんは東京都出身。東京造形大デザイン学科卒業。糸や繊維に興味があり、「織り」について学んできた。アパレル企業を経て、2020年8月に協力隊に着任した。自然豊かな場所で暮らしたいと、祖母がいた大分県内を選んだという。

 展示会のタイトルは「伝えたい由布のもの展―由布のこと・由布で織る布」。協力隊として携わった▽移住相談▽空き家バンク物件の登録▽移住者交流会―などの主な活動内容と、業務を通じて感じたことをパネルで紹介している。開館時間は午前10時~午後4時半。

 会場には、自身で繊維を織って制作したコースターやランチョンマットなど約90点が並ぶ。販売しており、同市庄内町で育てた綿花を使った布製品もある。市内で採れた渋柿を染料の原料にした「柿渋染め」では鍋敷きを作った。

 「自然の素材が伝わるよう、平織りやあや織りなどシンプルに織った。素朴さや力強さを感じてもらえるとうれしい」と語る。

 任期終了後も市内に残り、布製品の制作活動に力を注ぐという。「由布市で3年を過ごし、好きだと思える場所になった。今後は、ものづくりという次の目標に向かって歩んでいきたい」

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