養育費、ネットで取り決め つくば市がサービス提供

養育費の条件を入力するスマートフォンの画面

 ひとり親世帯が、離婚などに伴う養育費を受け取れず困窮するのを防ごうと、茨城県つくば市は今年4月、養育費取り決めのオンラインサービスを市民が無料で利用できるようにした。相手と顔を合わせることなく、スマートフォンなどで金額や支払期間といった条件を調整できる。

 インターネット上での紛争解決システムを提供する「ミドルマン」(東京)と連携協定を結び、同社のサービス「Teuchi(テウチ)」を利用。裁判外紛争解決手続き(ADR)や裁判所の調停に進む前に、当事者だけで親権や養育費などを決める「プレADR」という仕組みを使う。

 三沢透社長は「ADRや調停は多くの人にとってまだハードルが高いので、文字でやりとりする新しい選択肢を提供したい」と説明する。

 サービスに登録後、双方が利用に同意し、希望の養育費の額などを入力すると、システムが自動で最大3回のマッチングを実施。納得できる条件に達すれば取り決めが成立する。

 つくば市の担当者は「サービスを利用し養育費をきちんと決めてほしい」と話している。

サービスで入力する項目

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