疫病退散を祈る京都市東山区の八坂神社の祭礼、祇園祭は17日、前祭(さきまつり)の日を迎え、京都市中心部で山鉾巡行が始まった。
真夏の強い日差しが注ぎ、市内は午前8時台で気温30度を超えた。巡行が出発する下京区の四条烏丸交差点では、「くじ取らず」で先頭を進む長刀鉾に、稚児の瀧光翔(ひかる)さん(11)が、強力(ごうりき)の男性に担がれてはしごを上り、路上に顔を向けると沿道の観客から大きな拍手が起こった。
午前9時、鉾の前面に乗った音頭取りが、扇子を手に「エンヤラヤー」の声を高らかに発すると、路上に並んだ曳(ひ)き手が綱を引いた。鉾は車輪をきしませて動きだし、四条通を東へ進んだ。
巡行では、くじ取り式で今年の「山一番」となった山伏山が長刀鉾に続き、しんがりを務める船鉾まで計23基が都大路を進む。
今年の巡行順は以下の通り。【】はくじ取らず
【1】長刀鉾(2)山伏山(3)白楽天山(4)芦刈山【5】函谷(かんこ)鉾(6)郭巨(かっきょ)山(7)四条傘鉾(8)木賊(とくさ)山(9)鶏鉾(10)油天神山(11)孟宗山(12)霰天神(あられてんじん)山(13)菊水鉾(14)保昌(ほうしょう)山(15)綾傘鉾(16)太子山(17)月鉾(18)伯牙(はくが)山(19)蟷螂(とうろう)山(20)占出(うらで)山【21】放下鉾【22】岩戸山【23】船鉾