「来る人によってカフェ、バー、居酒屋」に 京都・舞鶴の飲食店は人情味あふれる

夜は地元の常連客や観光客でにぎわう店内(舞鶴市引土)

 のれんをくぐると、店内はカウンターの8席のみ。はらぺこキッチン Hungry(京都府舞鶴市)の内装は元のスナックのままに近いが、この店の目玉は肉厚でジューシーなハンバーグを挟んだオリジナルバーガー。テリヤキバーガーやサルサバーガーなど種類も豊富で、昼時は店内で食べる客やテイクアウトの客でにぎわっている。

 夜は雰囲気が変わり、ハンバーガーに加え、舞鶴の魚を使った料理やおつまみもお酒と一緒に楽しめる。調理を担う浜崎和也さん(32)がスーパーの鮮魚売り場で働いていた経験を生かして「その日のいいものを他にはない形で」提供することを心がけているという。

 2022年8月の開店。浜崎さんと店主の小山愛さん(44)は同年3月末まで3年間、舞鶴赤れんがパーク内にハンバーガー店を持っていたが、同パークの管理者変更に伴って立ち退きとなった。飲食店をやめることも考えたが、周りからの「次の店を持ったらどうか」との声が後押しとなり、JR西舞鶴駅近くに今の店舗を構えることを決心した。

 以前の店はテイクアウトのみでお客さんとの交流は少なかったが、現在はカウンター越しに会話が盛り上がることも多い。地元客や店員が観光客におすすめのスポットを紹介する場面がしばしばあるような「人情味あふれる場所」(小山さん)だ。

 「来る人によってカフェ、バー、居酒屋とさまざまに使ってもらえる店」だが、元スナックだけに外から中が見えにくく、初めての人には入りづらいのが難点だという。開店からもうすぐ1年。「店はまだまだこれから。もっと人と人が触れ合う場所にしたい」と意気込む。

 はらぺこキッチン Hungry 舞鶴市引土14―7。水曜日定休。午前11時~午後2時半、午後5時~11時。080(8945)5239。

オリジナルハンバーガーは肉の分厚さが特長だ

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